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「府中玉川プロジェクト」による活動記録映像「玉川源流物語」をYoutubeにて公開中です。

  • 2020年03月10日

江戸東京研究センター「水都ー基層構造」プロジェクトチームのひとつである「府中玉川研究プロジェクト」が,活動記録映像「玉川源流物語」を制作しました。Youtubeにて公開中です。

【Youtube】玉川源流物語

https://www.youtube.com/watch?v=sgRz1-T3o5Y

 

 

 法政大学江戸東京研究センターの研究プロジェクトの一つとして「水都―基層構造」プロジェクトがある。江戸時代につながる源流として古代、中世に遡り、水都江戸の基層構造を探ろうという活動であり、その中の「府中玉川研究プロジェクト」の成果物の一つとして制作された記録映像がこの「玉川源流物語」である。
玉川は現在の多摩川であるが、江戸時代には玉川と呼ばれ、武蔵国府の府中あたりでは、玉川文化と呼べる様々な活動が盛んであった。その「玉川」という名称の語源となったという民話伝承が10年前に世に出た。鎌倉前期から口伝で伝えられてきた伝承であり、定説の定かでない多摩川語源説に一石を投じた。

 この民話伝承は、多摩川源流小菅村の余沢地区に伝わるもので、「多摩川昔語」という絵本となっている。その主役は玉姫と呼ばれる少女で、源頼朝の御家人である畠山重忠の娘とされている。武蔵武士の鑑と讃えられた重忠は陰謀によって斃れ、玉姫も討手から逃れたものの、玉川源流の池の平という地で命を絶ったという。想い合うお供の大青という若者とともに池に身を投げ、二人は大蛇と狼に化身した。村に伝わる、水の神、山の神伝説である。

 小菅村では、「小菅村源流景観計画」を作成し、その中で余沢地区に残る伝承を広く伝えて行きたいと位置付けた。法政大学エコ地域デザイン研究センター(江戸東京研究センターの母体の一つ)は2004年から小菅村の山村再生支援活動を行ってきたため,そのつながりから玉姫伝承を山の神に奉げる神楽に仕立てて多摩川流域に広めるお手伝いを始めた。2017年から始めた創作神楽づくりと公演活動は、小菅村、狛江市、世田谷区二子玉川などで計6回行われた。この活動の経緯を映像としてまとめたのが「玉川源流物語」である。

 玉川の名称は、江戸時代に府中の対岸、関戸の名主である相沢伴主により作成された「調布玉川惣画図」にも、小菅村の玉川源流として記されている。江戸を支えた玉川上水もまた玉川の水を引いており、玉川は江戸文化の基層構造の一つとして興味深い。

(法政大学江戸東京研究センター 客員研究員 神谷 博)

 

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