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シンポジウム「イタリア大使館に受け継がれた江戸の大名庭園 ー調査プロジェクト報告会ー」を開催します【2023年7月20日(木)】

  • 2023年07月20日 17時00分~2023年07月20日 19時30分 [ 開催済 ]

 港区三田の高台に位置する在日イタリア大使館は、江戸の大名屋敷の跡を受け継ぎ、湧水による池泉回遊式庭園の美しさを今なお留める貴重な場所です。明治期に入って松方正義邸となり、ジョサイア・コンドルの設計で洋館が建てられ、それをイタリア大使館が継承しました。東京大空襲でこの洋館建築が失われた後、イタリア人建築家ピエル・フランチェスコ・ボルゲーゼによる1959年の設計原案を元に、後に日本人建築家の村田政真が参加し、日伊の建築家の共同作品という形で現在の建物が1965年に完成しました。こうして江戸の庭園をベースに、時代の層を重ね、歴史的な文化財として高い価値を誇ってきたイタリア大使館の庭園ですが、近代化で地下水の水位が下がり、水環境の状態も悪化し、池を中心とする庭園全体の管理の上でも色々な問題を抱えていました。

 2021年秋に着任されたジャンルイジ・ベネデッティ駐日イタリア大使は、東京が誇るこの歴史的庭園の魅力を甦らせたいという強い意志を抱かれ、この庭園の歴史的・文化的な価値を明らかにするとともに、庭園のランドスケープの本来の姿を取り戻すための総合的な調査研究のプロジェクトを提案されました。大使からの依頼を受け、法政大学江戸東京研究センターと東京農業大学造園科学科のメンバーが合同する形で調査チームが編成され、2022年1月から、建築史・都市史、庭園史、ランドスケープ、水環境・水循環、生態系(樹木・植生、水中生物)などを横断する学際的な研究チームのもとで、大使館の敷地に残された泉水回遊式大名庭園を受け継ぐこの庭園の全容を解明するプロジェクトに取り組んできました。

 本シンポジウムは、こうした極めて価値の高いイタリア大使館の庭園に関する調査研究の成果発表の場として企画されました。ベネデッティ大使ご自身も登壇し、この庭園への想いと今後への展望を語ります。

 この機会にぜひ多くの方々にイタリア大使館の庭園の素晴らしさ、その歴史的、文化的な価値を深く知っていただきたく、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

イタリア大使館に受け継がれた江戸の大名庭園 ー調査プロジェクト報告会_最終版1圧縮.jpg

イタリア大使館に受け継がれた江戸の大名庭園 ー調査プロジェクト報告会_最終版2圧縮.jpg

【日時】2023年7月20日(木)17:00〜19:30
【会場】イタリア文化会館ホール(東京都千代田区九段南 2-1-30)
【参加申込】※事前申込制※ こちらのURLよりお申込みください→https://iictokyobooking.net/rsv/6223/
【参加費】無料
【お問い合わせ】eventi.iictokyo@esteri.it
【主催】駐日イタリア大使館,法政大学江戸東京研究センター,イタリア文化会館

【プログラム】

ご挨拶
シルヴァーナ・デマイオ(イタリア文化会館館長)
ジャンルイジ・ベネデッティ(駐日イタリア大使)

経緯説明
陣内秀信(法政大学特任教授/法政大学江戸東京研究センター・エコ地域デザイン研究センター特任研究員)

研究成果報告
■歴史
内藤啓太(法政大学デザイン工学部建築学科教務助手/法政大学江戸東京研究センター兼担研究員)
畠山望美(法政大学大学院デザイン工学研究科博士後期課程) 

■水環境
神谷博(法政大学江戸東京研究センター・エコ地域デザイン研究センター客員研究員・NPO法人雨水まちづくりサポート理事長)

■造園
粟野隆(東京農業大学地域環境科学部造園科学科教授)
張平星(東京農業大学地域環境科学部造園科学科准教授)
田中聡(東京農業大学地域環境科学部造園科学科准教授)
金澤弓子(東京農業大学地域環境科学部造園科学科准教授)

■和船プロジェクト
陣内秀信

討論

フライヤーのダウンロードはこちら(PDF/7422KB)

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