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EToS叢書第三弾「水都としての東京とヴェネツィア:過去の記憶と未来への展望」が発刊されました。

  • 2022年01月18日

EToS叢書第三弾「水都としての東京とヴェネツィア: 過去の記憶と未来への展望」

 水の都として知られる江戸-東京とヴェネツィアの人びとは、古くより水とともに生き、文化・コミュニティを育み、経済活動を営んできました。建築学、歴史学、社会学、文学、ガバナンス、アートといった学問領域を横断し、二つの巨大な〈水都〉の過去・現在・未来を一望する国際シンポジウム(ヴェネツィアにおいて2020年3月開催)の内容をまとめた論文集です。

監修者:ローザ・カーロリ,小林 ふみ子,陣内 秀信,高村 雅彦
編者:法政大学江戸東京研究センター
発行所:法政大学出版局
定価:4,950円(税込)

----------目次----------

序──二つの水都を比較する意味(陣内秀信)

イントロダクション
江戸における水辺の文化(田中優子)
ヴェネツィアと海──コスモポリタンな商業都市(ドナテッラ・カラビ)

第一部 場所の記憶、水の記憶
地誌と絵本挿絵のなかの江戸(小林ふみ子)
都市の娯楽と記憶──『むだ砂子』考(マスキオ・パオラ)
水辺の記憶──神田川周辺の失われた水流空間の痕跡(ローザ・カーロリ)
視覚的記憶と水面──ヴェネツィアを見つめた写真家のまなざし(アンジェロ・マッジ)

第二部 地図学と地理学における水都
現代に継承された江戸東京の庭園──水系と地形の多様性が生み出すユニークさ(畠山望美)
絵地図における首都東京の風景表象──江戸から明治へ(米家志乃布)

第三部 建築遺産と未来
効果をあげないヴェネツィア保全のツール──その理由は?(ジョルジョ・ジャニギアン)
“地域の生態系”の維持や継承──東京の「銭湯」の例(栗生はるか)
ヴェネツィアと東京の比較研究の意義──歴史の継承と保存問題(マテオ・ダリオ・パオルッチ)

第四部 水都をとりまく環境
ヴェネツィア──水のテリトーリオ(フランコ・マンクーゾ)
水に映しみる墨東の変貌(ポール・ウェイリー)
江戸東京の聖地から浮かび上がる都市と環境の領域(高村雅彦)
ラグーナのブドウ・オリーブ栽培──伝統とリキッド・モダニティ(フェデリカ・レティツィア・カヴァッロ/ダヴィデ・マストロヴィト)

第五部 グローバル都市の住民──経済・文化・ガバナンス
水都東京の再生プロセスと今後への展望(陣内秀信)
「大都市圏ヴェネツィア」に関する議論における水とウォーターフロント、もしくは欠けている論点(ステファノ・ソリアーニ/アレッサンドロ・カルザヴァーラ)
団地とタワーマンション:周縁と中心、内陸とウォーターフロント──東京圏の集住の起源と現況を概観する(渡辺真理/木下庸子)

結び──水都の再発見、回復、レジリエンス(ローザ・カーロリ)

 

購入についてはこちらをご覧ください→法政大学出版局
https://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-78013-4.html

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