事業概要

地理情報システムと名所の景観

プロジェクトリーダー

米家志乃布

法政大学文学部教授。
1968年静岡県生まれ。1995年お茶の水女子大学大学院比較文化学専攻中退。博士(人文科学・お茶の水女子大学)。
法政大学第一教養部専任講師、助教授を経て2007年より同文学部地理学科教授。
専門は歴史地理学。
著書に『近世蝦夷地の地域情報‐日本北方地図史再考』法政大学出版局2021年。分担執筆に「名所と視覚的経験‐江戸東京の風景」(江戸東京研究センター編『新・江戸東京研究の世界』法政大学出版局2022年)。


福井恒明

法政大学デザイン工学部教授。
1970年東京都生まれ。東京大学工学部土木工学科卒、同大学院修士課程修了。博士(工学・東京大学)。
清水建設、東京大学、国土交通省国土技術政策総合研究所などを経て2012年法政大学准教授。2013年より同教授。
専門は景観工学。
編著書に『景観用語事典』『コンパクト建築設計資料集成[都市再生]』『水都学V』など。
千代田区などの景観行政、葛飾柴又・四万十・佐渡の文化的景観に関わる。

研究プロジェクト内容

(1) 研究プロジェクトの目的

江戸・明治・大正・昭和に生きた人々が体験したであろう江戸東京の名所を、様々な史資料をもとにデータを集め、地理情報システム(GIS)上の空間に重ねて地図で表現し、可視化します。文字情報だけではわからない、名所に関する空間的な地域情報を視覚的に表現することにより、江戸東京の名所景観を復元することができるでしょう。またGISでは、地形や水系などの自然環境および行政区画や交通網などの社会経済的な空間情報とも地図上で重ねることができます。本プロジェクトは、名所を他の様々なデータとも重ねることにより、江戸東京の名所景観を2次元・3次元にデジタル地図上に表現する方法を探究し、具体的に公開することを目的にしています。

(2) 期待される研究成果

デジタル地図には大きな可能性がありますが、膨大に集められたデータをわかりやすく示すための情報処理や表現方法、時間の表現方法、デフォルメされた歴史資料の表現方法などについて多くの工夫の余地があります。また、デジタル地図の作成を前提とした歴史研究では、これに適した資料収集や情報の取扱方法が必要となると考えられます。

本プロジェクトでは、地理情報システム(GIS)で作成した地図をプラットフォームとして、江戸東京研究の方法ならびに成果の出し方に関する新たな展開を志向すると共に、その表現を行うための実装技術や活用方法の開発を文理協働により実現します。その具体的な成果として、江戸東京の名所景観研究の成果をヴィジュアルに示します。

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