シンポジウム・研究会等報告

2018年4月21日 「日本問答・江戸問答」開催報告

  • 更新日:2018年05月29日

2018年4月21日(土)、法政大学江戸東京研究センター(EToS)の特別対談企画「日本問答・江戸問答」が市ヶ谷キャンパス外濠校舎の薩埵ホールで開催された。来場者数は626名にものぼり、活気に満ちたシンポジウムとなった。

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本シンポジウム「日本問答・江戸問答」は、2017年11月に法政大学総長の田中優子教授と編集工学研究所所長の松岡正剛氏の対談『日本問答』が岩波書店から刊行されたことを記念して行われ、EToS初代センター長の陣内秀信教授がコーディネーターを務めた。

講演は三部に分かれ、第一部では田中優子総長による講演「江戸の編集方法」、第二部では松岡正剛氏の講演「日本の編集力」が行われ、最後に陣内秀信教授を進行役として二人の対談「江戸力・日本力」が行われた。

まず、横山泰子センター長から開会の挨拶が行われシンポジウムが始まった。

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講演及び対談の概要は以下の通りとなっている。

(1) 田中優子/「江戸の編集方法」

「内の中に外を取り込み、内を広げた江戸時代」という考えに基づき、「見立て」、「やつし」、「もどき」、を手掛かりとし、外国を含む外部の文物を積極的に取り入れながらも外来の要素に飲み込まれなかった江戸の文化の特質を俳諧、連句、芝居、浮世絵などを通して検討し、様々な要素が排他的ではなく併存する「デュアルな江戸文化」のあり方を実証的に考察した。

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(2)松岡正剛/日本の編集力

500年続く江戸東京という世界でも珍しい都市を手掛かりに、江戸時代には様々な優秀な文化人や学者がいたものの「グローバリズム」や「ユニバーサリズム」には馴染まなかった日本のあり方を「漢と和」や「神仏習合」といった「デュアル・スタンダード」の観点と古今東西の文献などを渉猟した成果に基づいて検討し、11の「日本人の発想構造」を提起した。

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(3)田中優子・松岡正剛/江戸力・日本力(進行:陣内秀信)

「デュアル・スタンダード」の思考法をたよりに江戸文化・日本文化を近代西洋的思考法とは異なる分析方法で理解しようと試みた。

実際には利用される頻度は多くない場合でも「利用されること」を前提に次の間を設けたり、建造物が名所の中心であり、名所と記念碑が連続性を持つ欧米と、建築物だけでなく景観や雰囲気さえも名所とする日本の独自性、あるいは江戸という都市が持っていた「ユニークさ」について、資料や実体験に基づいて様々な意見が交わされた。

このように、講演・対談とも本研究センターにふさわしい研究方法、思考法を提示するものであった。

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本シンポジウムは、岩波書店、編集工学研究所の多大なご協力により実現した。

当日の講演・対談内容(全文)はこちら

動画(HURN)はこちら

※ HURN:Hosei University Research Net(法政大学研究所ネット)

@ Hosei University
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