シンポジウム・研究会等報告

2021年08月04日 シンポジウム「異域から国土へ」開催報告

  • 更新日:2021年12月07日

江戸東京アトラスプロジェクト
「異域から国土へ」『近世蝦夷地の地域情報 日本北方地図史再考』出版記念シンポジウム
開催日:2021年8月4日(水)17:30-19:30
開催方法:Zoomによるオンライン 
参加者45名

 16世紀以降,ヨーロッパ諸国や江戸幕府などの手によって蝦夷地に関するさまざまな地図が作られてきました.その表現は海岸線を表現するものから沿岸の集落を風景画的に表したものまで多岐にわたります.これらの地図の変遷をたどると,日本にとって異域であった蝦夷地が,地図による地域情報の表象を通じて国土に包摂されていく過程をたどることができます. 

 こうした蝦夷地/北海道の地図に関する研究成果をまとめた『近世蝦夷地の地域情報 日本北方地図史再考』(法政大学出版局)を2021年5月に出版しました.本シンポジウムでは,書籍には掲載できなかった地図のカラー画像を用いながら、日本の北方地図史の展開をたどりました。
コメンテータには、日本地図学会会長の森田喬・法政大学名誉教授,日本の怪談文化研究者で前江戸東京研究センター長の横山泰子・法政大学教授をお迎えし,司会進行は、プロジェクトリーダーの福井恒明教授がつとめました。オンライン開催でしたが、江戸東京研究センター所属の学内研究員の皆様から、多くのご意見やご感想をいただき、会終了後のメーリングリストでの意見交換も大変盛り上がりました。

 本書は、読売新聞、北海道新聞をはじめ、様々なメディアで紹介されました。これを機会に、地図研究の奥深さ、面白さが多くの人々に伝わることを願っています。(米家志乃布)

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