■開催趣旨
このシンポジウムでは江戸東京が「島を抱えた都市」であるという点に注目し、都市と島の関係性を捉えなおすための新たな枠組みを探っていきたい。
具体的には江戸東京の伊豆諸島に注目する。伊豆諸島は東京湾の南方に連なる群島で、どの時代においても江戸東京の圏域のなかに位置づいてきた、いわば“都市近郊型の島”である。常に都市の影響下にありながら、それとは異なる独自の環境や空間が強い個性を放ち、それが現在に至るまで多くの人々を島へと惹きつけている。
地図上では海上の小さな点のように見える伊豆諸島の島々。しかし、その背景には文化的な「交流」や「広がり」、閉じながらも適度に開かれた、都市と島を結ぶ「領域」が形成されてきたのではないだろうか。この相補的な“つながり”とはどのようなものか。そして、そこから私たちは何を学ぶことができるのか。こうした点に光を当て、島からみた江戸東京の新たな可能性に迫りたい。
■開催日時:2023年12月23日(土)13時~17時
■参加費:無料
■対象:どなたでも
■会場:法政大学市ヶ谷田町校舎5階マルチメディアホール(オンライン配信あり)
■オンライン参加希望者は、下記の申込フォームから事前にお申し込みください。
※会場参加の方は申込不要です(会場に直接お越しください)
申込フォーム→ https://forms.gle/izquimYVjNwcfsNWA
※ 事前申込をいただいた方のみにオンライン会議システムZoomの接続先を、開催日の前日にメールにてご連絡します。
※メールアドレスを誤入力されますと、Zoom接続先のご連絡が届きませんのでご注意ください。
※事前申込締切:2023年12月21日(木)23:59
■プログラム
基調講演13:10~13:50
―江戸時代までの江戸東京の島々
田中優子(法政大学江戸東京研究センター特任教授/法政大学名誉教授)
[ 報告第一部 ] 島に関する研究発表13:50~15:40
―可視化される江戸の島、東京の海・地図にみる伊豆諸島
米家志乃布(法政大学江戸東京研究センター長/法政大学文学部地理学科教授)
―再発見される東京の島―波浮港の近代化と集落の拡張
高道昌志(東京都立大学助教/法政大学江戸東京研究センターおよびエコ地域デザイン研究センター客員研究員)
―新島のコーガ石産業と集落景観
金谷匡高(世田谷区教育委員会/法政大学江戸東京研究センターおよびエコ地域デザイン研究センター客員研究員)
―神津島と本州のネットワーク/柳田國男『嶋』と島々の変容
前畑明美(法政大学沖縄文化研究所国内研究員)
―宮沢賢治と伊豆大島
岡村民夫(法政大学江戸東京研究センター研究プロジェクト・リーダー/法政大学国際文化学部教授)
[ 報告第二部 ] 現地・島からの発信15:40~16:00
―八丈島の酪農再生
歌川真哉(八丈島乳業社長)
―「東京の島」への旅の魅力
倉本英治(法政大学研究開発センター)
ディスカッション16:10~17:00
■共催:法政大学 江戸東京研究センター/エコ地域デザイン研究センター